飯田 敦夫(京都大学大学院医学研究科 グローバルCOE特定研究員)

2012年5月5日土曜日

【デート向きではない】日本にメダカは何種類?【豆知識】

京都水族館にはニホンメダカは『2種』展示されていました。飯田です。
















と、一般の方には「?」な書き出しで申し訳ありません。
事情を説明しますと・・・。

長らく日本のメダカ(ニホンメダカ)は学名Oryzias latipesの1種のみとされていました。
そしてOryzias latipesの中に、北日本と南日本の異なる集団が存在が定義されていましたが、この集団間では一定の遺伝情報の違いがありつつも、それは同種内の多様性として考えられ、結果的に『ニホンメダカとはOryzias latipesの1種である』と定義されていました。

しかしながら去年(2011年)近畿大学と神奈川県立生命の星・地球博物館の研究チームにより、北日本集団のメダカは背鰭の形態的特徴等から、従来のOryzias latipesとは異なる別種"Oryzias sakaizumii"として報告されました。

Asai, T., H. Senou and K. Hosoya. Oryzias sakaizumii, a new ricefish from northern Japan (Teleostei: Adrianichthyidae). Ichthyol. Explor. Freshwaters, 22 (4): 289-299., 2011 (PDF)

この結果、現在では『ニホンメダカとはOryzias latipesOryzias sakaizumiiの2種である』と定義されています。日本魚類学会による追加種リスト(2011.12.1)
ちなみに"sakaizumii"とはメダカ野生集団研究の第一人者である新潟大学教授の酒泉満(さかいずみみつる)博士にちなんでいます。

それを踏まえて、写真の学名欄をご覧下さい(笑)












































ということで、去年報告されたメダカの別種情報が、今年3月開館の水族館で反映されていたので、感動のあまり周りの友達に熱弁をふるってしまいました。はい、不審者ですね。
隣りにいた小学生も興味と疑惑のハーフ&ハーフくらいで聞いてたし・・・orz

みなさんもお近くの水族館に足を運んだ際には、メダカの分類と学名にちょっと注目してみてください。
しかしながら、水族館の展示というのは「一般に広まっている呼び方」を優先させる場合もあるので、もし1種としていてもそれは間違いではなく、検討中だと解釈してください。
魚も水槽も表示も増やさないといけないので、けっこう大変な作業ですし。

あと、こんなマイナーかつニッチな知識をこれ見よがしに披露するとデートは高い確率で失敗します。
重要なことなので繰り返すと、デートで披露する類いの知識ではありません
メダカの紹介パネル見た途端に「うおぉぉ!?」ってテンション上がるとか完全にアウトでした。客観的に。

ということで、重々気をつけていたはずなのにやはり魚ネタでやらかした、同行した友人が大昔からの馴染み達で本当によかったと嫌な汗をかいた飯田でした。
また更新します。

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Atsuo Iida

8 件のコメント:

  1. このブログも先生みたいにTwitterと連動するとかなり効果的ですね。ちなみに僕も魚ネタでやらかした経験があります(笑)

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  2. そうそう、この前の発光システム研究会の記事は「やさしい科学技術セミナー」をリファーしててびっくりしましたね。さすが、京都テレビさん。

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  3. このエントリー、知り合いの学生さんがTwitterとfacebookで引用してくれたこともあり、このブログでのNo.1アクセス数に迫りつつあります。
    ちなみに現No.1は、2012年2月の「日本国際賞 授賞式への案内(2年連続2回目)」です。

    自分の仕事じゃなくて恐縮ですが、こういう一般向けなニュースを書き下すのもひとつのやり方だと思いました。
    今度面白そうな論文を見つけたら、研究者視点からのレビューでも書いてみます。
    「打倒 Yahoo!ニュース」みたいな(笑)

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  4. そうですそうです。Blogは軽さというか、とっつきやすい内容が重要ですよね。でもアクセスがあがると広告をつけたくなっちゃいますけど、それはいけません(笑)

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  5. アクセスが増えた!と言っても3桁ですからね。
    どこかの「広告収益の鬼」には敵いません(笑)

    最近どこかの”鬼”の真似をしてiPod touchを買ったので、動画撮影の敷居は少し低くなりました。
    そのうちブログにも動画を増やしていこうと画策してます。

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  6. ぎくっ!東工大の先生も同じ理由でTouchを買ってました(笑)すごい世の中になったものです。
    ところで、先ほど杏林大学の井上先生からのメールの返信を落とさせてもらいました。ジャパンプライズの祝宴を通じて、九工大の飯塚先生、岐阜大の高橋さんと交流が深まっているご様子、大変うれしく思います。こういう付き合いって大事にしていきたいですね。
    6月にはまた営業で京都に入ります。今回は嵐でないことを祈るばかりです。

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  7. この助成って「半分は異分野」「それでいて同世代」なので、他の機会では知り合えない人達と出会えるので貴重だと思います。
    僕自身も、この縦横のつながりをいい刺激にしていけると思います。

    6月ですか。
    台風は来ないでしょうけど、梅雨だからな・・・。
    もしお時間があれば呼び出して下さい。
    桂であるやさしい科学技術セミナー関連ですよね。
    ポスター等あれば、京大吉田キャンパスでもアピールしますので。

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  8. 飯田@京大2012年6月6日 18:50

    今日付けでメダカの分類についてのニュースが出たようです。
    Yahoo!→ http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/wildlife/?1338975464
    読売新聞→ http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120606-OYT1T00363.htm

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