飯田 敦夫(京都大学大学院医学研究科 グローバルCOE特定研究員)

2013年5月14日火曜日

光る魚の中身を見る【解剖写真あり注意】

久々に更新です。こんにちは。
よく言えば平和な、悪く言えば刺激に欠ける日々を送っていました。

ラボ訪問&体験系イベントのネタ作りとして、光る魚を解剖して中身がどう見えるかをちょっと試してみました。
使った魚はコレ。



















以前から紹介している、血管が光る遺伝子組み換えゼブラフィッシュです。
これまでは稚魚で見ていたので体の内部の血管がよく見えていましたが、さすがに成魚だとそこまでは見えません。














拡大してようやく、鱗や表皮よりも体の表面側にある毛細血管が見える程度です。
なので、解剖して中身を直接見てみることにしました。

↓以下、解剖写真が出てきます!苦手な人は注意!!




































まずはお腹を開いてみます。












パッと見で判る内臓系です。
消化管の中のつぶつぶは、エサのブラインシュリンプ(プランクトン)の卵です。
♂の解剖なので白い精巣が見えます。

その精巣のアップ。
















細かくパーティションに別れていて、その間を緑色に光る血管が走行しています。

次は消化管。
















内側表面のひだに血管が走行しているので、その形に光って見えます。
もう少し拡大してみましょう。

















焼肉の「ミノ」っぽいことになっています。

次に心臓。焼肉で言えば「ハツ」。



















魚は人間(2心房2心室)とは違い、心臓の構造は1心房1心室です。
この写真は心房を壊してしまったらしく、一番大きな部分が心室。光っている部分が動脈球に該当するようです。

次は脳です。













腹側視点で撮影しているので、左寄りで視神経が交差しているのが判ります。
血管は全体にぼんやりとしているので、もう少し拡大しましょう。

















太い血管には血液が残っているのが判ります。
脳はとてもたくさんの酸素を必要とするので、細かい血管がそこら中に張り巡らされています。

次は鰓(えら)です。






























鰓は人間でいうと肺に相当し、酸素を血中に取り込むための器官です。
したがってここにも血管がところ狭しと走行しています。

さて、最後は網膜です。
















網膜は目から入った光を視神経に信号として入れて、脳へと情報を送る仲介をする組織です。
ここにもクモの巣状に多くの血管が走行しています。


はい。今回お見せする写真は以上です。

僕自身、いつも受精卵や稚魚ばかり観察していたので、成魚でこんなにキレイな写真が撮れるとは思ってもみませんでした。
これに気を良くして、他の組織が光る魚についてもコツコツと観察・撮影をして何か面白いことを探してみようと思っています。

また更新します。飯田でした。


3 件のコメント:

  1. 飯田さん、お久しぶりです。中原(Japan Prize)です。
    投稿ありがとうございます。顕微鏡写真ってこんなにきれいに撮れるんだ。。。と驚き、感激、衝撃的です。

    またの、投稿をお待ちしています。そして、今年の研究助成受領者の皆さんのように、飯田さんの2~3年後輩にあたる人達にも刺激を与え、交流してください。

    よろしくお願いします。

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  2. 小倉(ジャパンプライズ)2013年5月15日 9:14

    待ってましたっ!お久しぶりです。綺麗な写真ですね。しかし魚は1心房1心室というのは知りませんでした。
    この前、八景島シーパラダイスに行ったのですが、ホンソメワケベラが可愛くて30分ぐらい動けませんでしたw.

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  3. お待たせしました!

    夏にスーパーサイエンスハイスクールがやってくるということで、比較的簡単で面白くて達成感のありそうなネタを探しているところです。
    また時間をみつけて違う魚で写真を撮りますので、気長に次を待っていてもらえると嬉しいです。

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