飯田 敦夫(京都大学大学院医学研究科 グローバルCOE特定研究員)

2016年10月20日木曜日

メダカ受精卵の細胞分裂(卵割)で核が光って見える

こんにちは。飯田です。

しばらく沈黙していましたが、論文を出しました。
農学部との共同研究として、知り合いの修士論文をお手伝いして、それを投稿論文として体裁を整えて出しました。

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Inoue T†, Iida A†, Maegawa S, Sehara-Fujisawa A, Kinoshita M
Generation of a transgenic medaka (Oryzias latipes) strain for visualization of nuclear dynamics in early developmental stages
受精卵の前核および細胞核の動態が観察可能な遺伝子組み換えメダカ系統の樹立
Development, Growth & Differentiation 58 (2016) DOI: 10.1111/dgd.12324
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残念ながらオープンアクセスではないですが、内容を端的に言うと「受精卵が細胞分裂するときに核が光って見えるメダカを作った」です。
もっと直球で、論文の肝となる動画を下に出します。

この魚ではGFPに特別なシグナルを付加して、核に集まる(核が光る)ようにしてあります。
それに加えて、核局在GFPが受精卵の段階から多く生産されるように、遺伝子発現調節機構に工夫がしてあります。



最初に小さな2つの緑色が重なります。
これが受精卵の元になった精子の核と卵子の核の融合です。
その後、精子と卵子の両方の遺伝情報を持った核が、細胞分裂(卵割)に伴い増加していきます。
分裂の前後では染色体の分配に備えて核膜が消失するので、核に集積した緑色は拡散して見えなくなってしまいます。

正直この論文は「光る魚を作ったこと」だけのものですが、この「光って見える」ことを武器として次の発見が生まれることを期待しています。

手短ですが「ちゃんと活動してますよ」報告でした。
また更新します。

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